皮膚の痛みできもの
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単純ヘルペス(口唇ヘルペス・性器ヘルペス)

「口の周りにピリピリとした違和感がある」「水ぶくれを繰り返して困っている」……。 それは単純ヘルペスウイルスによる感染症かもしれません。 単純ヘルペスは日本人の約50%がウイルスを持っていると言われるほど身近な病気ですが、放置したり自己判断で処置したりすると、重症化したり大切な人にうつしてしまったりするリスクがあります。

当院では、皮膚科専門医が患者様一人ひとりの症状に合わせた治療をご提案しています。「再発の予兆がある」「早く治したい」という方は、大井町駅前皮ふ科へお気軽にご相談ください。

1. 単純ヘルペスとは

単純ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)に感染することで、皮膚や粘膜にチクチク・ピリピリするような小さな水ぶくれが集まってできる病気です。 一度感染すると、症状が治まってもウイルスは体内の神経節(神経の集まり)に潜伏し続け、生涯にわたって生存します。そして、免疫力が低下したときに再び暴れだし、再発を繰り返すのが大きな特徴です。

主なタイプには以下の2つがあります

  • 1型(HSV-1): 主に口唇(くちびる)や顔面など上半身に発症します。
  • 2型(HSV-2): 主に性器を中心とした下半身に発症します。1型よりも再発頻度が高い傾向があります。 ※近年ではオーラルセックスなどを介し、1型が性器に感染するケースも増えています。

2. 発症の原因と再発のきっかけ

感染経路

主に接触感染です。

  • 症状が出ている部位との直接的な接触(キス、性交渉など)
  • ウイルスが付着したタオル、食器、コップなどの共用
  • 飛沫感染(くしゃみ、咳、会話など)

再発のトリガー

単純ヘルペスウイルスは、一度感染すると症状が治まった後も体の中の神経節に潜み、ずっとそこで生き続けます。健康な時・元気な時は、免疫システムによってウイルスの活動が抑えられ、症状は出ません。しかし、以下のように体の免疫が低下するタイミング(発熱、紫外線、ストレス、疲労など)で、ウイルスが暴れだし、神経を伝わって皮膚や唇に症状が出てくる場合があります。

  • 精神的・肉体的ストレス、疲労、睡眠不足
  • 強い紫外線(海水浴や屋外レジャーの後など)
  • 風邪などの発熱(「熱の花」とも呼ばれます)
  • 胃腸障害、月経前など

3. 主な症状と経過

症状は、一般的に以下の4段階を経て、10日から3週間ほどで治癒します。

  1. 前駆症状(ピリピリ期): 水ぶくれが出る前に、皮膚にピリピリ、チクチク、ムズムズとした違和感や痒み、ほてりを感じます。
  2. 初期症状(赤み): 違和感から半日ほどで、患部が赤く腫れてきます。この時期はウイルスの増殖が非常に活発です。
  3. 水ぶくれ期: 赤く腫れた上に水ぶくれができます。水ぶくれの中にはウイルスがたくさん詰まっているため、破れた液に触れると感染が広がります。
  4. 回復期(かさぶた): かさぶたになって治っていきます。

※初めてヘルペスウイルスに感染した場合、大人では症状が重くなりやすく、強い痛み、発熱、リンパ節の腫れを伴うことがあります。再発の場合は一般的に症状の出る範囲が狭くなり、症状の強さも弱まることが多いです。

4. 治療方法

抗ヘルペスウイルス薬(塗り薬、飲み薬、点滴)を用いて治療します。 抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑えるもので、症状が出始めてからできるだけ早い時期(ピリピリ・ムズムズを感じた時)に治療を開始するのが効果的です。

当院で提供可能な治療オプション

  • 外用薬による治療:ウイルスの増殖を抑える薬を患部に塗布します。
  • 内服薬による治療: ウイルスの増殖を抑える薬を服用します。
  • PIT(Patient Initiated Therapy):繰り返す口唇・性器ヘルペスに対し、あらかじめ処方された薬を、予兆が出た直後(6時間以内)に患者様自身の判断で服用する方法です。再発頻度が多めの方(目安として、1年に3回以上再発している方)や、再発の初期症状を正確に判断できる方は、一度医師へご相談下さい。
  • 再発抑制療法: 再発頻度が特に多い性器ヘルペスの患者様(目安として、1年に6回以上再発を繰り返す方)の場合、毎日少量の薬を飲み続けることで再発を未然に抑える治療を選ぶ場合があります。

5. 日常生活の注意点

他の人にうつさないために

  • 症状がある時期は、タオル、食器、コップの共用を避けてください。
  • 患部に触れた後は、石鹸でしっかり手を洗ってください。
  • 赤ちゃんや妊婦、アトピー性皮膚炎の方、免疫力が低下している方は重症化しやすいため、接触に特に注意が必要です。
  • 症状がある間のキスや性交渉は控え、治まった後もコンドームを使用しましょう。

悪化・転移を防ぐために

  • 水ぶくれは絶対に破らないでください。細菌感染の原因になります。
  • 目を触らない: 患部に触れた手で目をこすると、角膜ヘルペスを引き起こし、最悪の場合失明する危険性もあります。
  • 患部は石鹸をよく泡立て、優しく洗って清潔に保ちましょう。

皮膚科専門医からのメッセージ

単純ヘルペスは、適切に治療を行えば症状を早く抑え、再発の頻度を減らすことができる病気です。 特にアトピー性皮膚炎をお持ちの方は、バリア機能が低下しているためウイルスが広がりやすく、カポジ水痘様発疹症という重い症状に繋がることもあります。「いつものことだから」と我慢せず、ピリピリとした違和感が出た段階で、早めに大井町駅前皮ふ科へご相談ください。

医療法人社団恒潤会(大井町駅前皮ふ科)
山本亜偉策

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